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一般財団法人さっぽろ産業振興財団
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Career&Skill

公開:

2025年10月21日

「SMFコトバワークショップ2025」レポート

コトバのマナビバ

2025年9月28日(日曜日)、札幌メディア・アート・フォーラム(SMF)主催・(一財)さっぽろ産業振興財団共催の、学生とプロによる「SMF コトバワークショップ2025」が開催されました。伝わる表現のコツをプロのコピーライターさんから「直接」学ぶ貴重なワークショップとして毎年好評です。

今回は、道内の大学7校から総勢16名の学生さんたちが参加しました。学校、学部、学年、地域、さまざまな垣根を越えて、コトバと真剣に向き合った一日を財団クリエイティブ産業振興課が、ほんの少しリポートします。

【札幌メディア・アート・フォーラム(SMF)とは?】
産学官の活動体として、情報文化学会北海道支部、行政(札幌市、さっぽろ産業振興財団)、関連教育機関、現場のクリエイター、関連企業などと連携をとりながら、メディア・アート・デザインおよび産業の高度化、活性化に寄与する活動を展開しています。
・チラシ画像(チラシデザインとコピーを担当されたのは、○○の○○さんです。)
チラシデザインとコピー担当:北海道情報大学(杉澤ゼミ3年)山村優介さん
会場はいつものHUB
会場はいつものHUBで

 

「誰かに伝えたくなるワタシの言葉」

モノゴトを、様々な視点で考える「楽しさ」や「大切さ」を知ってもらおう、と始まったSMFのコトバワークショップ。
2010年より始まり、今回で18回目の開催となりました。

こちらのワークショップの特徴は、過去にワークショップへ参加したOBOGが、サポーターとしてワークショップを運営しているところです。

企画が得意な人、デザイン・コピーが得意な人、システム設計が得意な人、調整・司会が得意な人、様々な分野で活躍しているOBOGが、自身の強みを出し合いながらワークショップをつくり上げています。中には、プロのコピーライターとして参戦するOBOGも出てきており、「ワークショップが育っている。」そんな気持ちになる1日です。

 

18回目を迎えるコトバワークショップ
OBOGによる暖かいサポートも魅力です

 

講師を担当するコピーライターの皆さんも真剣です。

参加者の考えに寄り添ったり、気づきとなるヒントを出したり、様々な視点で考え方のサポートをしていきます。

 

【講師紹介】

池端 宏介さん(インプロバイド)
岩崎浄美さん(ねこのて)
遠藤 誠之さん(アルファシリウス)
佐藤 秀峰さん(かもめプランニング)
佐野 弥詩さん(電通東日本)
土田 菜月さん(プロコム北海道)
宮本 璃子さん(サイバーエージェント)

※佐野弥詩さん、土田菜月さん、宮本璃子さんはコトバワークショップのOGでもあります!
 

本日の流れ

1  講師からのレクチャー

  伝わるコトバのつくり方 練習問題をやってみよう。

2  キャッチコピーをつくる

  何を伝えるのか【what to say】、どう表現するのか【how to say】を整理しながら、各自アイデアを「コピー化」していく。

3  プレゼンテーション

  チーム対抗でコピーを発表。各賞を選出します。

 

個性豊かな講師陣

まずは、佐藤秀峰さんによるレクチャーから始まります。

その後、講師の方々による自己紹介タイムへ。事例をもとに、キャッチコピーが生まれるまでのプロセスや思考のポイントを教えていただきます。

佐藤秀峰さん(かもめプランニング)
「WHAT TO SAY を整理する」
佐野弥詩さん(電通東日本)
コトバワークショップの事例をご紹介
土田菜月さん(プロコム北海道)
「言いたいことを読みやすいリズムに」
遠藤 誠之さん(アルファシリウス)
「要するに、何が言いたいのか。」
岩崎浄美さん(ねこのて)
「とことん、自分に聞いてみる。」
宮本 璃子さん(サイバーエージェント)
「キャッチコピーとは、人を動かす言葉。」
池端宏介さん(インプロバイド)
「他人が頷くような『本質』をさがす」

 

キャッチコピー作成のポイントをレクチャーで学んだ後、練習課題に進み、実際にコピーを考えていきます。

 

企業課題に挑戦

今回の課題は、コピーライターの登竜門として知られる「宣伝会議賞」一般部門の課題の中から、2件をピックアップしています。

 

練習課題:「おうちでお好み焼をつくって食べたくなるアイデア」(オタフクソースさん)

 

まずは練習課題でウォーミングアップ。

 

限られた時間の中で、各自が「お好み焼き」から連想されるさまざまなシーンを思い描きます。

さまざまな考え方に触れる時間

 

本課題:タイパ重視の今の時代に、「テレビ」を観たくなるキャッチフレーズ(主催者特別課題)

 

いよいよ本番です
本課題は、ひとり2案(2枚)を考えます

 

普段テレビをあまり観ないと答える参加者も多く、まずはテレビに関する情報を集めることから始めます。

 

チーム仲間で意見を出し合ったり
「そもそも」と自問を繰り返したり
キーワードを書き出していったり
表現の幅を広げたり
講師陣にフィードバックをもらったり
とことんテレビについて考え抜きます
もう、頭の中はテレビのことでいっぱい。

 

プレゼン大会

頭の中が整理されたら、各自2案のコピーを形にしていきます。

自分が頷くコピーではなく、相手を頷かせるコピーになっているかどうかが、カギとなります。

 

個人戦は、講師陣だけではなく参加者も投票します。
チーム戦はトーナメント形式で、コピーを出す順番も戦略上重要です。

 

各チーム、思い思いのコピーをプレゼンし、ディベートへと進みます。

相手の意見を否定したり、自分の意見を押し付けるのではなく、論理的に質問・説明し、相手を納得させなくてはなりません。

社会で活躍する際にも必要になってくるスキルです。

 

講師陣からの感想やアドバイスも嬉しい時間
熱いチーム戦
同点はスタッフも参戦
集計作業に勤しむサポートスタッフたち

 

18回つづく意義

交流会&表彰式

 

交流会ではチーム賞、個人賞、講師賞、スタッフ賞が発表され、お互いの健闘を称え合います。

各学校のイベント告知や個々が取り組んでいるプロジェクトの案内など参加者のPRタイムも設けられ、あっという間に時間は過ぎていきます。

 

学生ベストコピー賞

 

SMFコトバワークショップは、自分のアイデアだけではなく、他の参加者のアイデアにも出会える機会です。

 

ワークショップに参加したOBOGは、コピーライターやデザイナー、コンテンツクリエイターなどのクリエイティブ業界だけでなく、観光・サービス業、IT・ソフトウェア産業、加工・流通、製造・小売業、教育、地域活性、スタートアップなど、クリエイティブを取り入れたり活用したりする立場としても活躍しています。

 

さまざまな視点で考えることは、既存の価値観にとらわれず、本質や課題を見つめ直し、新たな価値を生み出す可能性を秘めています。

 

人々の価値観がスピーディに変化する中、新しいアイデアを楽しみ、行動に移すことができる「クリエイティブに考えられる人」の活躍は、社会や企業においてますます求められています。

 

このワークショップをきっかけに、参加した学生さんの心が動き、意識が変わり、札幌・北海道に関わる仕事で活躍の場が広がっていけば、講師の方々をはじめ、SMF運営陣やさっぽろ産業振興財団クリエイティブ産業振興課としても大変嬉しく思います。